
第二種電気工事士の勉強をしていると、
「直流回路って何?」
「交流との違いがよくわからない」
「DCとACの覚え方がごちゃごちゃする」
「直流回路の計算は難しい?」
と感じることがあります。
でも、直流回路はそれほど難しくありません。
私自身、直流回路の計算は比較的簡単だと感じていました。
理由は、基本的に四則演算ができれば解ける問題が多いからです。
直流をイメージするなら、まずは乾電池を思い浮かべるとわかりやすいです。
乾電池には「+」と「-」があります。
向きを逆に入れると動かない機器もありますよね。
この感覚が、そのまま直流の理解につながります。
この記事では、
・直流回路とは何か
・直流の+と-
・DCとACの違い
・オームの法則との関係
・直列回路と並列回路
・現場で使われる直流電源
・ACアダプターの仕組み
・第二種電工で覚えるポイント
まで、初心者向けにわかりやすく解説します。
直流回路とは?
直流とは、電流が一定方向に流れる電気のことです。
英語では、
Direct Current
といい、頭文字を取って
DC
と表します。
直流回路では、基本的に電源の+側と-側が決まっています。

直流は「乾電池」で考えるとわかりやすい
直流を理解するなら、乾電池を思い浮かべるのが一番簡単です。
乾電池には、
+極
-極
があります。
子どものころに、おもちゃやリモコンなどへ乾電池を逆向きに入れて、
「動かない」
という経験をした人も多いのではないでしょうか。
これは、乾電池の+と-がはっきりしているからです。
直流回路でも同じように、極性を意識する必要があります。
機器によっては、+と-を逆に接続すると正常に動作しません。
DCとACの違い
直流はDC、交流はACと表します。
DC
Direct Current
Directには、
「直接の」「まっすぐな」
という意味があります。
私は、
D=Direct=「直」流
と覚えていました。
AC
Alternating Current
Alternatingには、
「交互に変わる」
という意味があります。
交流では、電圧や電流の向きが周期的に変化します。
私自身は覚えるとき、
「ACは+と-が入れ替わる動きがある」
というイメージで覚えていました。
正確には、Aは「Action」ではなく、
Alternating
のAです。

直流回路の計算は比較的シンプル
第二種電気工事士で扱う直流回路の計算は、基本を理解すればそれほど難しくありません。
私自身も、
「四則演算ができれば大体は解ける」
という感覚でした。
その中心になるのが、オームの法則です。
基本式は、
V=I×R
です。
・V=電圧[V]
・I=電流[A]
・R=抵抗[Ω]
例えば、
抵抗10Ωに2A流れているなら、
V=2×10=20V
です。
電流を求める場合
電流Iを求めるなら、
I=V/R
です。
例えば、
20Vの電源に10Ωの抵抗を接続した場合、
I=20/10=2A
です。
抵抗を求める場合
抵抗Rを求めるなら、
R=V/I
です。
例えば、
20Vで2A流れているなら、
R=20/2=10Ω
です。

オームの法則は直流回路の基本
第二種電工の直流回路では、
・電圧
・電流
・抵抗
の関係を理解することが重要です。
まずは、
V=IR
を覚えて、
必要に応じて、
I=V/R
R=V/I
と変形できるようになれば十分です。
公式を3つ別々に覚えるより、V=IRを基本にすると覚えやすくなります。
直列回路とは?
直列回路は、抵抗や機器を1本の道のようにつないだ回路です。
電流が流れる道が1本しかないため、回路のどこでも基本的に同じ電流が流れます。
また、直列につながった抵抗の合成抵抗は、
そのまま足し算
です。
例えば、
10Ωと20Ωなら、
10+20=30Ω
になります。

・「直列・並列の抵抗計算はこちら」
→ 合成抵抗の求め方を中学生レベルから解説
並列回路とは?
並列回路では、電流が流れる道が複数に分かれます。
電圧は各枝路に同じようにかかり、電流はそれぞれの枝路へ分かれて流れます。
合成抵抗は直列のような単純な足し算ではありません。
抵抗が2個なら、
和分の積
で求められます。
直列回路と並列回路について詳しく知りたい場合は、合成抵抗の記事も合わせて読むと理解しやすくなります。
直流回路では極性を間違えると機器が動かないことがある
直流回路では、+と-の極性が重要です。
例えば、
・LED
・電子機器
・制御機器
・弱電機器
などは、極性を間違えると正常に動作しないことがあります。
乾電池を逆向きに入れたときと同じです。
そのため、現場でも直流配線では、
+側と-側を確認してから接続する
ことが重要です。
現場では直流電源装置を使うことがある
直流は、電池だけではありません。
実際の電気工事現場でも、直流電源装置を設置することがあります。
私が経験した現場では、比較的大規模な施設で、
非常灯の電源
として直流電源装置を使用することがありました。
電源別置形非常灯とは?
非常灯には、非常用電源を器具内部に持つタイプだけでなく、別の場所に設置した直流電源装置から電源を供給する方式があります。
これを、
電源別置形非常灯
と呼びます。
私が経験した設備では、非常時に直流電源装置から、
DC100V
を印加して非常灯を点灯させる方式がありました。
通常時は非常用回路として待機しており、停電などの非常時に必要な電源が供給されます。

非常灯回路では耐火電線を使う
非常灯は、火災や停電などの非常時にも機能しなければなりません。
そのため、非常時にも回路を生かす必要があります。
私の経験した現場では、こうした非常用回路に、
耐火電線
を使用していました。
現場では、
FPケーブル
と呼ぶこともあります。
非常時に使用する設備だからこそ、一般の配線とは違う材料や施工方法が求められるわけです。
現場で感じる「直流」の実用性
第二種電工の勉強では、
乾電池+抵抗
のような単純な直流回路を中心に学びます。
しかし実際の現場では、
・非常電源
・弱電設備
・制御機器
・通信機器
・各種電子機器
など、多くのところで直流が使われています。
つまり、直流回路の知識は、
試験だけの知識ではない
ということです。
弱電機器には直流が多い
弱電機器や電子機器の多くは、内部では直流で動作しています。
例えば、
・スマートフォン
・パソコン
・ルーター
・制御機器
・電子基板
などです。
しかし、家庭のコンセントは交流100Vです。
そこで登場するのが、
ACアダプター
です。
ACアダプターは交流を直流に変換する
ACアダプターの「AC」は交流という意味です。
家庭のコンセントから来る交流電源を、
ACアダプターで直流に変換して
電子機器へ供給します。
例えば、
コンセント AC100V
↓
ACアダプター
↓
DC
↓
電子機器
という流れです。

電車にも直流と交流がある
直流と交流は、鉄道にも使われています。
在来線では、直流方式を採用している路線が多くあります。
一方、新幹線では交流方式が使われています。
ただし、在来線でも交流方式を採用している区間はあるため、
「在来線=すべて直流」
というわけではありません。
身近な電車でも直流・交流が使い分けられていると考えると、少しイメージしやすくなります。
第二種電気工事士ではどこまで覚える?
第二種電工の直流回路では、まず次のポイントを押さえておきましょう。
・直流は電流の向きが一定
・+と-の極性がある
・DC=Direct Current
・オームの法則 V=IR
・直列回路
・並列回路
・合成抵抗
・電力計算
特に計算問題では、
オームの法則
が基本になります。
ここが理解できれば、合成抵抗や電力計算にもつながっていきます。
・「電圧・電流・抵抗の関係を詳しく確認したい方はこちら」
→ オームの法則を中2レベルから解説
直流回路でよくある間違い
DCとACを逆に覚える
DCは、
Direct Current=直流
です。
ACは、
Alternating Current=交流
です。
+と-を意識しない
直流機器では極性が重要な場合があります。
接続前に+・-を確認しましょう。
オームの法則を3つの公式として丸暗記する
基本は、
V=IR
です。
ここから必要に応じて変形した方が覚えやすくなります。
在来線は全部直流だと思う
在来線では直流方式が多いですが、交流方式の路線もあります。
「在来線=必ず直流」ではない点には注意しましょう。
まとめ
直流回路とは、電流が一定方向に流れる回路です。
直流を理解するなら、
乾電池
を思い浮かべるとわかりやすいです。
乾電池には+と-があり、逆向きにすると機器が動かないことがあります。
これが、直流の極性を理解する最初のイメージになります。
今回のポイントをまとめると、
・DC=Direct Current=直流
・電流の向きが一定
・+と-の極性がある
・計算の基本はV=IR
・直列回路の抵抗は足し算
・弱電機器には直流が多い
・ACアダプターは交流を直流へ変換する
・現場では非常灯用の直流電源装置なども使われる
・非常用回路では耐火電線を使用するケースがある
となります。
第二種電工ではシンプルな回路から学びますが、その知識は実際の電気設備にもつながっています。
まず直流回路をしっかり理解してから、次に交流回路へ進むと理解しやすくなります。
【 関連記事 】
・「電圧・電流・抵抗の関係を詳しく確認したい方はこちら」
→ オームの法則を中2レベルから解説
・「直列・並列の抵抗計算はこちら」
→ 合成抵抗の求め方を中学生レベルから解説
・「電力計算まで進みたい方はこちら」
→ 電力・電力量の計算を中学生レベルから解説



